生活者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研(東京都渋谷区、URL:http://www.trendsoken.com/)は、昨年2014年6月に「一般用医薬品」のインターネットでの販売が解禁されて1年を迎えるタイミングに合わせて、常備薬に関する調査を行いました。


インターネット販売解禁、求められる“医薬品リテラシー” 常備薬の定番「目薬」、使用期限は大丈夫!? 眼科医・石岡氏に取材… オススメの“人工涙液”とその注意点

------------------------------------------------------------------------------
■ レポート内容
1.常備薬の購入者500名にアンケート調査を実施! その管理の課題とは!?
2.眼科医・石岡 みさき氏に聞く、常備薬としての目薬に対する注意点
------------------------------------------------------------------------------

「医薬品」は、医師の診断にもとづき処方してもらう「医療用医薬品」と、処方せんがなくても購入できる「OTC医薬品」の2つに分けられます。薬局やドラッグストアなどで、自身で選んで購入することができるのが、「カウンター越しに」という意味の“Over The Counter”の頭文字をとった「OTC医薬品」です。昨年2014年6月12日、「OTC医薬品」のごく一部(※)を除いた「一般用医薬品」のインターネットでの販売が解禁されました。
その結果、購入時の選択肢が増え利便性は増した一方で、消費者には、医薬品の使用に対するより高い意識が求められています。医薬品は、身体への効果を期待しながら使用する特殊な商品です。使用者には、自己責任が求められるケースも少なくありません。有効性や安全性を正しく理解し、適切に使用する必要があります。インターネットでの医薬品の購入においては、医薬品に対する消費者の高いリテラシーが求められるとも言えるでしょう。
そこで、今回、トレンド総研では、このように高い“医薬品リテラシー”が求められる中で、「常備薬」に関する調査を行いました。家庭での常備薬がどのように準備されているか、また、どのように管理されているか、消費者の意識・実態を探ります。
本レポートでは、はじめに、「自宅の常備薬を自身で購入している」という20代~50代の男女500名を対象に行ったアンケート調査の結果について報告いたします。本調査では、家庭における常備薬の実態が明らかになるとともに、使用期限が守られていないリスクがある医薬品として、「目薬」の管理における課題が明らかになりました。そこで、東京都渋谷区の眼科医院「みさき眼科クリニック」の院長を務める眼科医・石岡 みさき氏に取材を依頼。常備薬として用意すべき、目薬の種類、および、その管理方法について、お話をうかがいました。

※ 「要指導医薬品」に指定されている医薬品は、薬剤師による情報提供・指導が義務付けられ、インターネットでの販売は禁止されています。


■ 1. 常備薬の購入者500名にアンケート調査を実施! その管理の課題とは!?

はじめに、「自宅の常備薬を自身で購入している」という20代~50代の男女500名を調査対象として行った、アンケート調査「常備薬の購入・管理に関する意識・実態調査」の結果を紹介いたします。

[調査概要]
調査名:常備薬の購入・管理に関する意識・実態調査
調査対象:20代~50代の男女 500名 (※「自宅の常備薬を自身で購入している」という人)
調査期間:2015年4月9日(木)~2015年4月14日(火) 調査方法:インターネット調査
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

◆ 医薬品のインターネット販売解禁による変化とは!? 求められる“医薬品リテラシー”

はじめに、「一般用医薬品」のインターネットでの購入について聞きました。「一般用医薬品をインターネットで購入したことがある」という人は19%。また、購入したことはなくても、41%の人は、「今後購入したいと思う」と回答しました。医薬品のインターネットでの購入経験者は、自身で医薬品を購入している人においても2割にとどまり、決して高い結果とは言えないでしょう。しかし、購入意向者を加えると6割を占め、そのニーズの大きさはうかがえます。
そこで、「一般用医薬品のインターネットでの購入」に関する意見を聞いてみたところ、最も多く見られたのが「購入できると知らなかった。(石川県・女性47歳)」といった回答。医薬品のインターネットでの販売については、まだ十分な認知が得られているとは言えないでしょう。
一方で、この制度を理解している人の意見は二分されています。「インターネットでの医薬品売買には抵抗がある。(愛知県・女性50歳)」という意見もある一方で、「こまめに買い足す必要があるものは、わざわざ買いに出かけなくてよいので便利。(三重県・女性38歳)」とインターネットでの購入を上手に利用している人も見られました。また、「いつも買っているものなら、安心して購入できる。(福岡県・男性53歳)」というように、医薬品の種類により購入スタイルを選んでいるという賢い意見も寄せられました。医薬品のインターネットでの購入については、確かにリスクもあり、こうしたリスクをしっかり理解した上で賢く利用することが求められます。

◆ 94%が認識するも… 4人に1人以上が、「1年以上常備薬を放置」

このように、医薬品に関する制度が変わる中で、医薬品に対する消費者の正しい理解、“医薬品リテラシー”が求められていると言えるでしょう。そこで、自宅にある常備薬が正しく管理されているか、いくつかの質問を行いました。
はじめに、「自宅にある常備薬の種類」を聞きました。その結果、「絆創膏」(84%)、「目薬」(78%)、「風邪薬」(77%)が上位3項目に。その他にも様々な薬が各家庭で常備されている中で、これらは常備薬の定番アイテムだと言えるでしょう。
一方で、これらの常備薬については、その使用期限に気をつけなければなりません。その種類や成分によっても異なりますが、医薬品には一定の使用期限があります。市販薬に限定すれば、使用期限が長いものもありますが、開封後はできるだけ早く使わなければならないものもあり、しっかりと管理しなければなりません。そこで、「医薬品にも使用期限があるということを知っていましたか?」とたずねると、「知っている」と回答した人は94%にものぼります。大部分の人が、医薬品の使用期限があることをしっかりと認識していることが分かりました。
しかし、その一方で、「最近、自宅の常備薬をチェックしたのはいつ頃ですか?」と聞くと、「3ヶ月以内」という人は55%。90%以上の人が医薬品の使用期限があることを把握しているという背景を考えると、ちょっと少ないように感じます。また、「1年以上、常備薬のチェックを行っていない」という人も26%。4人に1人以上の人が、長期間、常備薬を放置している状況が明らかになりました。使用期限があることは、しっかりと認識されている常備薬ですが、十分な管理には程遠い実情が浮き彫りになりました。買い足しの必要はないか、あるいは、使用期限がきれているものはないかなど、常備薬の定期的なチェックは不可欠なことでしょう。
そこで、複数回答形式にて、「自宅に使用期限がきれているかもしれない常備薬はありますか?」とたずねると、半数以上を占める55%の人が「ある」と回答。“医薬品リテラシー”が求められる今、こうした状況は改善していく必要がありそうです。ちなみに、その「使用期限がきれているかもしれない常備薬の種類」を複数回答形式で聞くと、最も多かったのは「目薬」(25%)。以下、「塗り薬」(15%)、「貼り薬」(14%)と続きます。


■ 2. 眼科医・石岡 みさき氏に聞く、常備薬としての目薬に対する注意点

今回のアンケート調査では、「一般用医薬品」のインターネットでの購入について、そのニーズの高さが明らかになりました。今はまだ少数派ではありますが、今後、インターネットで医薬品を購入する人も増えていくことでしょう。その時に求められるのは、やはり、より高い“医薬品リテラシー”です。様々な医薬品がある中で、その選び方や管理方法を、消費者もしっかりと理解しなければなりません。
そこで、今回は、目薬にフォーカスして、眼科医の石岡 みさき氏に、常備薬として使用する際のポイントをうかがいました。アンケート調査では、「常備薬の定番アイテム」として2位にランクインした目薬。その一方で、「使用期限がきれているかもしれない常備薬」の1位にも選ばれました。改めて、常備薬としての注意ポイントを意識するべきだと言えるでしょう。そこで、東京都渋谷区の眼科医院「みさき眼科クリニック」の院長を務める石岡氏に、目薬における注意点やオススメの使用方法を聞きました。

◆ 使用期限は厳守! 眼科医が教える、目薬使用の際に気を付けるべきポイントとは!?
Q. 常備薬としての目薬において、注意すべきポイントをお教え下さい。

私の医院にも、「使用期限のきれた目薬を使ったところ、目が痛くなってしまった」と来院する方が、毎年数名います。中には、ラベルが擦り切れてしまい、いつに作られたものかも分からないような目薬を使っている方もいて、正直驚くこともあります。症状がひどいと、眼球の角膜上皮が大きく剥がれてしまい、「角膜びらん」と呼ばれる角膜上皮障害を起こしてしまうので、気をつけなければなりません。
きちんと理解している人も多いと思いますが、目薬には開封後の使用期限があります。種類によっても異なりますが、その目安は、市販薬では2~3ヶ月のものがほとんどで、処方薬では長くても1ヶ月です。中には1週間のものもありますので、処方された時に確認して、その使用期限を守って使用するようにして下さい。容器に記載されている使用期限は開封しなかった場合のものなので、注意しましょう。冷蔵庫内に入れて保存しても良いですが、「要冷蔵」とされていなければ、直射日光の当たる場所や高温の場所を避ければ、室内での保存で全く問題ありません。
一般の方が目薬を使うと、気をつけていても、点眼瓶の先端に「まつ毛」や「目やに」が触れてしまったりすることが少なくありません。また、手で触れてしまうこともあるでしょう。すると、そこから点眼薬に雑菌が混入してしまうことがあります。多くの目薬には防腐剤の塩化ベンザルコニウムが含まれていて、開封後の使用期限内であれば雑菌の影響は抑えられます。しかし、開封してしばらく経ってしまえば、雑菌の影響は避けられず、目薬の変質などにより、大きなトラブルにもつながりかねません。
なお、体質によっては、この防腐剤の塩化ベンザルコニウムに過敏症をしめすこともあります。目薬を使ったところ、かゆみを感じたという場合は、速やかに使用をやめて医師の診断を受けるようにして下さい。中には、この防腐剤・塩化ベンザルコニウムを使用しない目薬もあるので、そうしたものを選んで使用するのも良いでしょう。

◆ オススメは“人工涙液”、常備薬としての目薬の使用方法を解説
Q. 常備薬としての目薬について、オススメの利用方法をお教え下さい。

よく使用されている市販の目薬は、アレルギー対策のもの、疲れ目対策のもの、ドライアイ対策のもの、ものもらい用などの抗菌作用のものといった具合に分類されます。私自身は、あまり市販の目薬は使いませんが、そうした中で自宅に常備しているのが、“人工涙液”です。
人工涙液とは、涙液に近い成分になるよう作られた点眼薬です。目が乾燥した時に潤いを足すために使用することができます。また、目に異物が入った時、水道水で洗い流すと眼球表面に傷をつくってしまうことがありますが、こうした時にも安心して使用できるのが、人工涙液です。防腐剤を含まないものであれば、副作用を気にする必要は少なくなります。しみないので、お子さんが使用するのにも良いでしょう。家族の全員が使用する常備薬には、ピッタリのアイテムだと言えます。
その一方で、常備薬として人工涙液を使用する際に気をつけなければならないのが、やはり「使用期限を守る」ということです。防腐剤の含まれない人工涙液は、開封後の使用期間は10日と、短く設定されています。雑菌の混入などによる影響を防ぐためにも、開封後は必ず期限を守って使って下さい。

◆ 石岡 みさき (いしおか みさき)
-眼科専門医-

みさき眼科クリニック院長。眼科専門医。医学博士。
専門はドライアイ、眼のアレルギー。アメリカ・ハーバード大学に留学、眼の免疫の研究に従事。
帰国後、東京歯科大学市川総合病院にて角膜・前眼部疾患について学ぶ。
平成20年、「みさき眼科クリニック」を開業。TVや雑誌、新聞等にて、積極的な情報発信も行っている。

みさき眼科クリニック HP URL:http://www.misaki-eye.com/




■このリリースに関するお問い合わせや取材、資料ご希望の方は下記までご連絡ください■

トレンド総研(http://www.trendsoken.com/

担当:川浦 真吾(かわうら しんご)
TEL:03-5774-8871/FAX:03-5774-8872/mail:info@trendsoken.com


トレンド総研の関連ニュースリリースはこちらをご覧ください。